損益分岐点を超えた場合の薄利の売上


損益分岐点を超えた場合、例え薄利の仕事でも受ければ受けた分だけ
粗利が増えて、利益も増えるというのが会計上の考え方です。

例えば、商品を扱っている場合は、伝票書いて商品の発送の手続きを
すれば終わることなので、それはそれでいいと思います。
ただ、損益分岐点を超えているからと言って安値で受注してしまうと
それがその取引先のその商品の値段の基準になってしまうのは、とても
危険なことなのでもちろん通常価格で売るのが基本です。

では商品ではなく、サービス業だった場合はどうでしょうか?
サービス業になると、一仕事に対する社員の負担は商品を流すだけ
に比べると格段に上がります。

例えば社員のスケジュールに余裕があれば、損益分岐点を超えていても
薄利の仕事も受けるというのは正しい選択かもしれません。
でもその仕事を受けることで、会社は利益が増えても、社員の肉体的
精神的負担が大きく増加するということであれば、それは社員の士気や
やる気を削ぐ恐れがあります。
果ては社員の退職につながるケースがあるかもしれません。
目先の利益のために会社の将来にとって大きな損失を被っては
本末転倒です。

損益分岐点を超えているからと言って、多少粗利(限界利益)が少なくても
仕事を取りに行くのは、これらの点も考慮して意思決定する必要が
あると思います。

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