目標売上の求め方


次の事業年度を見据えて、形はどうであれ、ある程度計画を立てる
のではないでしょうか?

数値計画の立て方いろいろあると思いますが、
必要な利益から逆算していく方法が、決めやすいと思います。

では必要な利益はどう求めるのかというと、
①年間の借入金の返済額
②これだけ稼ぎたいという目標額
のどちらかになると思います。

①については、返済額が多すぎて返済額を目標利益にするのは現実的
ではないというときは、②になります。

必要利益を決めたら、欠損金のある場合とない場合に計算方法が分かれます。
欠損金がある場合は、そのままです。
欠損金がない場合は、税金を考慮しないといけないので、
例えば、1000の利益を残そうとしても、税金が30%かかるので
1500の税引き前が必要になります。

次に費用を固定費と変動費に分けます。
固定費は売上が増えても変動しない費用で、変動費は売上が増えれば
売上に引っ張られる形で増える費用です。

変動費は、仕入・外注費・水道光熱費・消耗品費・運賃・特許料・人件費の
うち残業代等々です。

基本的には先に変動費を区分けして、残りを固定費とします。

今期の売上から変動費を引いた割合を求めます。
売上が10,000で変動費の合計が5,000であれば、0.5となります。
この0.5の割合を限界利益率と言います。

固定費の合計を限界利益率で割ると、必要な売上高が求められます。
固定費が4,000あるということであると、売上は8,000必要になります。
8,000×0.5(限界利益率)=4,000(限界利益)
4,000(限界利益)-4,000(固定費)=0(利益)

ここで1000(欠損金がない場合は1500)の税引き前の利益が必要になるので、
4,000(固定費)+利益(1,000)の粗利が必要になります。

5,000(固定費+利益)÷0.5=10,000
10,000×0.5(限界利益率)-4,000(固定費)=1,000(必要利益)
となります。

もちろん固定費が下がれば、必要とする売上も減り、限界利益率が上がれば
(粗利率が上がれば)同じく必要売上高も減ります。

年間必要な売上は10,000です。月にすると8,333の売上が必要になります。
ではこの一月833の売上を得るために何をするのか?が行動計画になります。

ここで注意が必要なのが、ただ闇雲に売上を求めればいいのか?というと
それではどこかで力尽きてしまいます。

もちろん短期的な利益も必要ですが、何故起業したのか?を思い出して
欲しいです。こうありたい、こんなサービスや便益を提供したい、そんな
想いをもって起業したと思います。

短期的な利益と長期的な目標をオーバーラップさせながら行動計画を立てる
ことが大事です。

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