社長が経理にどこまで関与すべきか?
社長の仕事の中に経理が含まれるのかどうか?経理は社長の仕事に含まれません。
経理はお金を生まない仕事です。それにかける時間があるのであれば
もっとお金を生む仕事、例えば将来の売上になりそうな種まきをすべき
です。
ただし条件が一つあります。
それは会社の状況を知っておくこと。
先月幾らの利益で、期首からの黒字(赤字)が幾らかはしっかり把握して下さい。
できれば、例えば卸売業であれば、どの商品がいくら売れて幾らの粗利が出たのか
把握できるような体制があれば、会社の現状をよりよく理解できるので、どんぶり
勘定から脱却できます。
それに加えて、経営計画を立てて、今の実際の数字が計画とどう乖離しているのか
把握・分析できればいいです。
社長は経理が分からない代わりに、社内の誰かが、社長が欲しい情報をすぐに報告
できる体制であれば、社長は経理を知る必要は全くありません。
昨日どの商品がいくら売れて幾らの粗利が出たのか?
どこそこの売掛金は幾らあるのか?
先月の取引先毎の粗利はどうなっているのか?
現在の商品の帳簿在庫の残高は?
Aという現場では今のところ実行予算との推移はどうなっているのか?
・・・
これらの情報がスッと上がってくるこうなれば次の手を打ちやすくなります。
しかしここまでの体制に持ってくるにはある程度の情報投資が必要です。
そしてそれをサポートする社員の存在が必要です。
でもこれこそが本来経理に携わる社長の仕事かもしれません。
時間は有限です。他人に任せられる仕事はどんどん任せて、社長は社長の
仕事に専念できるようにして下さい。
そんな環境を作るお手伝いをしていくことが、
我々士業の本来の仕事なのかもしれません。